140文字で変わる表現力 PR

「選挙が終わって、悲喜こもごもの各選挙事務所」という表現は間違い!

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投票!投票!

投票を終えてもらう投票済証明用紙。明石では「明るい選挙推進協会」のキャラクターめいすい君が描かれていますが、みなさんのところではいかがでしょうか?

選挙のめいすいくん | 財団法人 明るい選挙推進協会

頭のところに切り込みのあるめいすい君。この縦線は投票用紙挿入口を表していたんですね。シュールです…。

悲喜こもごもの誤用に注意

選挙特番で各選挙事務所を順に映していく場面がありますよね。当選していれば喜び、落選であれば悲しみを滲ませる人もいる。入試の合格発表でもそうです。合格に喜ぶ人もいれば、自分の番号がない人に涙をこぼす人も。そんな様子を、よく「各選挙事務所で、悲喜こもごもの様子がうかがえました」「合格発表の会場では悲喜こもごも、様々な表情がありました」と表現することがありますが、これは誤った使い方です。

「悲喜こもごも」は、1人の人間の心境の変化について使う

1人の人間の心境の変化。たとえばA君が「財布を落として悲しんでいたが、試験には合格できた」という場合はまさに「悲喜こもごも」。しかし、複数の人間の感情が入り交じっている様子を伝えるのに悲喜こもごもという表現を使うのは誤りとなります。

投票用紙は投票箱の中で自動的に開く!

選挙の話題でひとつ。

候補者名を記入する投票用紙は「紙」とは書きますが、その素材はプラスチック。破れにくいだけでなく元の形に戻ろうとする働きがあるので、投票箱のなかで自動的に開き、開票作業の短縮に効果があります。昭和58年ころから試験的に導入が始まって、今ではほぼ、全国の投票所でこれが利用されているのだそうです。

世界には、同じ素材を用いた紙幣もあるのだとか。次の選挙のときには、是非、投票箱に入れる前に、用紙が自動的に開いていく様を観察してみてくださいね。