「弱冠18歳にして金メダルを受賞」という表現が間違いである理由 ~なぜ金メダルは純金ではないのか
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140文字で変わる表現力 弱冠, 誤用, 金メダル
折り紙の「金紙」「銀紙」は勿体なくて、それで何かを作ったという記憶がほとんどありません。好みの問題もあるのでしょうが、どの紙を使うのか、観察すると性格が出てくるのかもしれませんね。僕は肌色やピンクから使うことが多かったような気がします。
それにしても折り紙の金って、半紙にオレンジ色のアルミニウムを貼り付けただけのものだったのですね。
弱冠という言葉の誤用に注意!
弱冠18歳にして金メダルを受賞!という表現を見かけますが、この「若くして」のニュアンスで伝える「弱冠」という言葉は誤用されることが多く注意が必要です。
昔の中国では男性が20歳になることを「弱」といった
元服して「冠」をかぶることから「弱冠」という言葉がおこった
→弱冠は二十歳の男子のみに使うのが本来
由来から考えると「弱冠16歳」「弱冠25歳」という二十歳以外のときに「若いのにがんばったー!」という意味合いで使うのは間違いであることがわかります。また、弱冠という言葉を女性に使うことも本来は間違いであることがわかりますね。
年が若いという意味で弱冠が使われるようになり女性にも使われることが多くなってきて、この言葉も誤用例が一般化しつつあるといえますが、由来を知っておくと思わぬ誤解に繋がることはなくなりそうです。
なぜ金メダルは純金ではないのか
90%以上を「銀」で作り、それを金メッキしたものが金メダル。メダルは開催国が用意するのでその国によって不公平にならないように・経済的な負担が大きくならないようにというのがその理由なのだとか。この基準はオリンピック憲章に定められているのだそうです。
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