*

「苦渋を味わう」「苦渋をなめる」「苦汁をなめる」「苦汁を味わう」の誤用と正しい使い方

「苦渋」も「苦汁」もどちらも「くじゅう」と読むため、会話で使う限りはその後に続くのが「味わう」でも「なめる」でも意味が通ります。問題は「苦渋を味わう」「苦渋をなめる」「苦汁をなめる」「苦汁を味わう」を書き言葉で使うとき。これらの単語を構成する漢字をしっかり区別して、誤用と正しい使い方を整理して覚えてみたいと思います。

「苦渋を味わう」「苦渋をなめる」、正しいのはどちらか

渋という字を伴う苦渋は「渋い味」のこと。味そのものなので、なめるのではなく味わうと書くのが正解です。

苦渋を味わうが正解で
苦渋をなめるは誤用

苦渋を味わうとは、苦しんで悩むこと。思い通りにいかず、悩みつづけて苦しんでいる様子を表します。「戦争に敗れた後、この国は長い間苦渋を味わった」

「苦汁をなめる」「苦汁を味わう」、正しいのはどちらか

汁という字を伴う苦汁は「にがい汁」のこと。飲み物なので、「なめる・飲まされる」書くのが正解です。

苦汁をなめるが正解で
苦汁を味わうは誤用

苦汁をなめるとは、つらく苦しい経験をすること。「苦渋を味わう」と比較して、自ら我慢の道を選んだニュアンスが強いときに使われやすい。「会社を始めてしばらくは、苦渋をなめる生活が続いた」

【まとめ】なめるのは汁で、渋味は味わうと覚えておこう

苦いお茶

苦渋を味わうと苦汁をなめる。その意味には大きな違いはありませんが、苦渋は渋味なので味わうもの、苦汁は汁なのでなめるものと覚えておくと区別がつきやすくなりそうです。その漢字、その言葉の使い方、間違えてますよなんて指摘を受けて苦渋を味わうことのありませぬよう、しっかり意識してみてくださいね。


▼関連の深いこちらの記事もどうぞ▼

関連記事

タラバガニはヤドカリの仲間だった ~タラバガニの名前の由来

カニや栗といった食べるものが面倒なものはこれまであまり好きではなかったのですが、食べやすい状態で出し

記事を読む

headposition

「頭が下がる」と「頭が上がらない」って同じ意味!? ~「頭が下がる」と「頭が上がらない」の意味の違いと使い分け、誤用について

「頭が下がる」と「頭が上がらない」は、その動作状態を想像する限りは同じような印象を受けますが、実際は

記事を読む

泥棒の来ないラーメン屋さんの秘密

どろぼうさんへ ここからはいっても、 うちのお店にはお金はありません。 たべにきてね。 なんて

記事を読む

「珠玉(しゅぎょく)」の意味と誤用 ~「珠玉の長編小説」という使い方は誤り!

美しいもの、尊いものを表現するときに用いる「珠玉(しゅぎょく)」という言葉があります。海の珠(たま)

記事を読む

「おもむろに」の正しい意味は、変換すればすぐにわかる!

おもむろに![/caption] ▼彼はおもむろにキーボードを取り出しては、昔つくった曲を奏

記事を読む

「拝啓と敬具」「前略と草々」、ところで「拝啓」や「草々」の意味って何? ~手紙のマナー

手紙には色々なマナーがあります。「拝啓」で始まれば「敬具」で結ぶ、そして「前略」で始まって「草々」で

記事を読む

バーモントカレーのパッケージ、サイズが半分になっている理由を推理してみた!

バーモントカレーのパッケージ、どんな形をイメージしますか? 子どもの頃からずっと甘口のカレーを

記事を読む

「姑息」には「卑怯」という意味はなかった! ~姑息の誤用と正しい意味と

「姑息な手段を使いやがって」という言い方を聞くと、卑怯な方法で解決に至ったことに憤っているような印象

記事を読む

「深い絆」という言葉は誤用 ~目指すのは強い絆

紐[/caption] 東日本大震災のあった2011年には日本漢字能力検定協会の今年の漢字に

記事を読む

《季節の言葉:秋隣》8月8日、9日、10日は白桃の日

うだるような暑さの毎日。「うだる」ような暑さとは? ~蝉の鳴く温度と松尾芭蕉の句となんて記事を書いた

記事を読む

Google


▼よく読まれている記事▼


kokkaigijidou
更迭(こうてつ)、解任、辞任の意味の違いと使い分けについて ~クビにするのはどの言葉?

たとえば大臣が不祥事を起こしたりすると、「首相はA大臣を更迭(こうて

「老舗(しにせ)」という言葉の意味と由来を紹介します

代々続いているお店のことを「老舗(しにせ)」と言いますが、今回はこの

kaifuku
「回復」と「快復」の意味の違いと使い分け ~快復と書いてしまうと誤用になってしまうのか

この記事を書いている今、実は頸椎間板ヘルニアで苦しんでいて、リハビリに

bankokuki
「万端」と「万全」の意味の違いと使い分け、誤用について ~「準備万端」と「準備万全」、正しいのはどっち?

「旅の用意は全部できたよ、さぁ出発しよう!」 このように、あらゆ

tenteki
「お休みさせてください」「お電話します」の「お」は必要かどうか、誤用ではないか、敬語として適切かどうか考えてみよう

欠勤の連絡をするときなど、「お休みさせてください」「お休みさせていただ

→もっと見る

PAGE TOP ↑