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「煮詰まる」「煮詰まった」の意味と誤用 ~「煮詰まった」は「行き詰まった」ではなかった!

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集中力を発揮するのに環境は大切。カフェのような場所で読書や勉強が捗りやすいのは、周囲の適度なノイズが遮蔽された自分だけの空間を生みだしやすいことが理由なのだとか。他にも「制限時間」「わざわざ感」が効果を発揮しやすいという記事もありましたね。

シゴタノ! カフェだと作業がなぜ進むのだろうか?

皆さんはどんな環境で作業をすると、「煮詰まった」状態になりますでしょうか。

「煮詰まる」「煮詰まった」は「行き詰まった」という意味ではないので注意!

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この「煮詰まる」「煮詰まった」という表現は、下記のように誤って使われているケースをよく見かけます。

「仕事を朝から頑張ったけど、煮詰まってきたので気分転換に散歩してくるよ」
「ずっと同じことをしてると煮詰まってダメだね。休憩って大切」

煮詰まる・煮詰まったという表現には行き詰まった・壁にぶつかったというネガティブは意味はありませんので注意が必要です。

「煮詰まる・煮詰まった」には「行き詰まった」という意味はなく、結論が出る段階が近づいたというのが本来の意味

たとえば「3時間に及ぶ会議の結果、計画は煮詰まった」と書いた場合、これは十分な議論の結果、ほぼ結論が出た(出る)状態にあることをいいます。長時間議論したけれども進展が見られない状態に陥ったというわけではありません。

「煮詰まる」の正しい意味を知っていても使いづらい理由

悩ましいのは「煮詰まる」というこの言葉。ある調査によると半分近くの人が「行き詰まった」という誤用の意味で解釈しており、実際に広辞苑など最近の辞書では「行き詰まる」という意味で使われているというケース紹介もされているということです。

つまり、正しい意味で使っても誤って使っても、本来の意味で相手に通じない可能性があるということですね。無難な言い換え表現として「会議の結果、皆の納得する結論に至った」というような言葉を覚えておくといいかもしれません。

集中力の出やすい香り付きのノートやペンなども売れているそうです。

脳のリフレッシュをはかりながら、仕事や勉強、会議など、行き詰まることのないよう、どうか煮詰まりますように。