*

「いそいそ」の誤用と正しい意味と ~急ぐ様子のことではなかった「いそいそ」の反対語は?

公開日: : 140文字で変わる表現力

「彼はいそいそと出かけていった」という風に「彼は急いだ様子で出かけて行った」という意味で「いそいそ」という言葉が用いられることがありますが、誤用。今日は「いそいそ」という副詞の使い方についてまとめてみます。

「いそいそ」は「忙しない(せわしない)」の意味ではなかった

smileflower

「いそいそ」という言葉は急急、忙忙という漢字が当てはまるようなイメージがあり、「慌ただしい」「忙しない」「急いでいる様子」という誤った意味で使われることが多いようです。

「いそいそ」とは嬉しさで動きに喜びが溢れている様子のこと。
喜びで動作が弾んでいる様子。

「いそいそ」とは喜びで動作が弾んでいる様子のこと。「彼女は朝からずっといそいそとしている」という言葉は、落ち着かない様子という意味ではなく、彼女は朝からずっと嬉しそうにしているという意味になります。「彼に会える喜びのあまり、彼女はいそいそと出かけていった」と書けば、小躍りをするような弾む足取りで外出していったということになりますね。

「いそいそ」は「うきうき」「わくわく」と同じような意味

「いそいそ」は「うきうき」「わくわく」と同じく、喜びや期待に満ちた状態を表します。

「いそいそする」「心がいそいそしている」という表現はもちろん、「いそいそ」単体でも喜びや好意の意になりますので、「うきうき」や「わくわく」と似た意味・使われ方をすると覚えておくと良いでしょう。

「いそいそ」の反対語は「嫌々」

「いそいそ」という言葉が喜び、嬉しさを表すということは、その反対語は否定的な意味の「嫌々(いやいや)」となります。「いそいそ」は音の響きから、どうしても「忙しない」という意味で使ってしまいがち。「いそいそ、いやいや」と声に出してセットで覚えておきたいですね。


▼関連の深いこちらの記事もどうぞ▼

関連記事

「世間ずれ」の意味と誤用 ~「世間ずれ」の反対語は「世間知らず」

「彼は世間ずれしている」「彼女は世間ずれしていないよね」という表現が、誤った意味で使われることが増え

記事を読む

「天高く馬肥ゆる秋」の本当の意味は、のんびりしたものではなかった!

食欲の秋を象徴する言葉に「天高く馬肥ゆる秋」というものがあります。秋の高い空、馬たちが草を食べている

記事を読む

「北」という漢字の字源で知る「敗北」「背走」の秘密 ~北海道の由来とは

北海道の洞爺湖![/caption] 「山」や「川」という字が形からおこった象形文字であるこ

記事を読む

no image

その文章、相手の想像力に委ねていますか?

強いサッカーチームは、味方たちを信じて、フォワードは前線に残ったままであるといいます。 言葉の世界

記事を読む

「かきいれ時」を漢字で書くとどうなるか? ~「書き入れ時」か「掻き入れ時か」

商売が繁盛して、お客さんがたくさん来店される時期のことを「かきいれ時」と言います。この「かきいれ時」

記事を読む

「弱冠18歳にして金メダルを受賞」という表現が間違いである理由 ~なぜ金メダルは純金ではないのか

折り紙の「金紙」「銀紙」は勿体なくて、それで何かを作ったという記憶がほとんどありません。好み

記事を読む

「押っ取り刀(おっとりがたな)で駆けつける」の誤用と正しい意味と ~おっとりしてません!

「押っ取り刀(おっとりがたな)で駆けつける」という表現を「ゆっくり落ち着いて行く」という意味で考えて

記事を読む

no image

【問題】ある回転寿司屋さんから届いたDMハガキの謎【考えてね】

今日は、問題をひとつ。 ある回転寿司屋さんは、これまで、アンケートにお答えいただいたお客様に定

記事を読む

「謹んでお詫びいたします」か「慎んでお詫びいたします」か!? ~謹むと慎むの違いについて

新聞[/caption] 新聞の購読部数が減っていることはみなさんもご存知かと思います。また

記事を読む

「地獄の釜の蓋も開く」の意味 ~地獄に繋がる京都のお寺「六道珍皇寺」

正月の16日やお盆の16日は罪人を煮る地獄の釜の蓋も開きっぱなし。「地獄の釜の蓋も開く」とは、鬼たち

記事を読む

Google


▼よく読まれている記事▼


  • 西端 康孝 / コピーライター・歌人・川柳家

    コトバノを運営している神戸のコピーライター西端です。川柳や短歌で日常を綴る短歌と川柳とマカロニとというブログや徒然に毎日を表現する川柳をこよなく愛する明石のタコというブログもやっていますので、良かったら遊びにきてください。書いたり取材したり講演の仕事も承っています。
PAGE TOP ↑