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どっちが正解?「笑顔がこぼれる」と「笑みがこぼれる」 ~「笑」と「咲」の漢字の由来

チーム一丸となって勝ち抜いた。さて、その優勝の喜びにこぼれるのは「笑顔」でしょうか「笑み」でしょうか。

「笑顔がこぼれる」と「笑みがこぼれる」、「笑」と「咲」のルーツとは

smile

「笑顔があふれる」という言葉があるので「笑顔がこぼれる」というフレーズも正しいような気がしてしまいます。しかし実際に笑顔がこぼれてしまっては大変。笑みがこぼれるという正しい使い方を確認しておきましょう。

「笑顔がこぼれる」という使い方は誤りで「笑みがこぼれる」が正解

「笑」という漢字、実は「咲」という漢字と同じ由来であると言われています。

元々は「口+笑」という漢字を書いて笑う様子を表現していたところ、誤って「咲」と表記されるようになり、また略して「笑」と表記されるようになりました。ルーツが同じであることを表す表現として、今でも「花笑う」と書いて花の咲く様子を、また「山笑う」と書いて春の光と緑に満ちた山の様子を伝える言葉があります。「咲」も「笑」もひとを元気にするチカラに満ちた言葉。こういう言葉の字源を知っておくことも趣がありますね。

「笑み」と「笑顔」を使った表現を整理しておこう

「笑み」を用いた表現は「笑みをたたえる」「満面に笑みを浮かべる」「笑みが広がる」、「笑顔」を用いた表現には「笑顔を見せる」「笑顔があふれる」「笑顔になる」「笑顔を作る」などがあります。

また「この話おもしろいなぁ。ツボにはまった」という表現ですが「笑壺に入る(いる)」と書いて笑い興じる、大喜びするという表現が変化していったものであると考えられます。「笑中に刀(とう)あり」「笑中に刃を研ぐ」という言葉は笑った顔をしていても悪意を秘めていることですね(あまり使いたくない/使われたくない言葉ですが)

「笑う門には福来たる」という言葉にもある通り、幸運や金運はプラスのエネルギーを帯びたところに集まりやすいような気がします。笑いたいことを待って笑うのではなく、笑うために笑う。「笑」を辞書で引いて気持ちを盛り上げてみるというのも良い方法かもしれません。


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  • 西端 康孝 / コピーライター・歌人・川柳家

    コトバノを運営している神戸のコピーライター西端です。川柳や短歌で日常を綴る短歌と川柳とマカロニとというブログや徒然に毎日を表現する川柳をこよなく愛する明石のタコというブログもやっていますので、良かったら遊びにきてください。書いたり取材したり講演の仕事も承っています。
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