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「引け目」と「負い目」って同じ意味!? ~「引け目」と「負い目」の意味の違いと使い分け、誤用について

公開日: : 最終更新日:2018/08/15 140文字で変わる表現力 , , , ,

「引け目を感じる」「引け目を持つ」「負い目がある」と、一歩引いたようなニュアンスで用いる「引け目」「負い目」という言葉ですが、この二つは同じ意味なのでしょうか。それとも違う意味なのでしょうか。

「引け目」と「負い目」の意味の違い、使い分けについてまとめます。

「引け目」と「負い目」の意味の違いと使い分けについて

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「引け目」も「負い目」も否定的な感覚を表すという点では一致しますが、視点をどこに置くかという点で意味が異なります。

引け目
他人に比べて自分は劣っていると思う気持ち
やましいところ

負い目
助てもらったり、つらい目にあわせたりしたことについて負担に思う気持ち

引け目は他人に比べて自分は劣っていると思う気持ちを表す意味、それに対して負い目は助けてもらったり、つらい目にあらわせたりして負担に思う気持ちを表す意味を持ちます。

「引け目」という言葉を用いるときは自分に視点を置きます。

他のみんなは放課後の掃除を一生懸命頑張っていたのに、自分は何もしなかった。だから僕は、クラスの皆に引け目を感じてしまう。

たとえばこの例文の場合は、「何もしなかった自分はダメな奴だー」というニュアンスを読み取ることができます。このように「自分ってダメだな」と「自分」に否定的な意識を向けるときは「引け目」という言葉を用いてください。

それに対して

体調を崩して掃除にまったく参加できなかった。自分がしんどい時に助けてくれたクラスの皆には負い目があるんだ。

という例文ではどうでしょうか。この文章になると「クラスの皆のおかげで」「クラスの皆に申し訳ない」というニュアンスを感じとることができるのではないでしょうか。このように「おかげで」「申し訳ない」という他の対象に対する感情を抱いて表現するときは「負い目」という言葉を用いると良いでしょう。

引け目という言葉が「自分が引いている」という感覚、そして負い目という言葉が「誰かに負っている」という感覚があるということを意識しておくと、「引け目と負い目」の違いはすっきりしてきますね。


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  • 西端 康孝 / コピーライター・歌人・川柳家

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