書いている文章の意図が相手に伝わらないときに使いたい、「たとえば」の力。
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140文字で変わるコミュニケーション, 140文字で変わる表現力
資料などを作っているとき、文字が勝ちすぎないよう、相手にわかりやすいよう、図やグラフ、写真といったアイキャッチとなる素材が使われることが多いのは皆さんもご存知の通り。たとえばこの記事の冒頭、写真を使っているのはその典型ですね。
それでも、説明文ではどうしてもビジュアルに頼ることが難しく、長い文章が続きがち。そのうえ漢字やカタカナの多いような内容だと、読んでいる側はどうしても疲弊してしまいます。
「たとえば」という言葉に、人の目は行きやすい
説明が多くなりすぎるなーと思ったら「たとえば」という書き出しを意識してみるといいかもしれません。人の目は絵や図といったわかりやすいものに行きやすいですが、同様に、具体的例示が書かれてあるところに飛んで、安堵を覚えやすいのです。適当な改行を入れて見た目の空白を作ることも有効ですが、「たとえば」という言葉で始まるその先にはわかりやすい説明があることを読み手は期待します。つまり、テキストを中心に何かを説明する場合は、その論理的な内容よりも、「たとえば」の先の表現に力を注いだほうが、全体の概要を理解してもらいやすいと言えるのではないでしょうか。
「たとえば」の先は中学生に教えるつもりで書いてみる
棚があると整理しやすいように、頭のなかに棚を作ってから説明を行えば、こちらの意図も伝わりやすくなります。「たとえば」を意識して、相手の脳に全体の地図をしっかり描いてもらえるようになりたいですね。皆さんはご自身のお仕事、そしてその特長を、どんなたとえ話で伝えられますでしょうか。
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