*

「お得な情報を配信します」と「売り言葉ばかりがウンザリするほどやってきます」の紙一重。

来店されたお客様にリピーターになってほしい。その想いから、メール会員募集という貼り紙や告知を店内で見かけることがあります。

20130512

一度登録すれば割引やイベント情報などが定期的に送られてくるようになるこの手段。上手に活用しているお店もあれば、迷惑メールと同じような扱いにされてしまっているお店もあります。そもそも、色々なことを懸念されて、登録さえしてもらえないお店も多いのかもしれません。

自分のことを話す人よりも、自分のことを聞いてくれる人の方が好き

メール配信は、自分のことばかりを話そうとする手段。店と客という関係ではなく、これが出会ったばかりの人と人との関係ではどうでしょうか。

「俺の仕事って、ちょっと特別でねぇ。で、将来はこんなことをしたいと思ってるんだ。いや、ここまでたくさん苦労してきたよー」
「どんなお仕事をされているんですか? へぇ、新しい事業に取り組まれて、大変でしょう?」

聞かされるよりも聞いてくれる、その姿勢だからこそ、こちらも自分のことを話しやすくなるのは明らかですね。情報を配信したい側は、自分のことを話し始めるより前に、お客さんのことをどれだけ知ろうとしたでしょうか。

「お得な情報を配信します」とは、お客さん側から見たとき「売り言葉ばかりがウンザリするほどやってきます」になりがち。ならば、さて。

洋服を取り扱うお店。

「そちらの服、お似合いですよ」という語りかけをやめて、「今日はどちらからお越しになったんですか?」という問いかけにしたところ、売上が劇的に変わってきました。個人情報に踏み込みすぎることは出来ませんが、当たり障りのない質問の先にこそ会話が始まるのであるということ、心に留めておきたいですね。


▼関連の深いこちらの記事もどうぞ▼

関連記事

年賀状に「去年」という言葉を使ってはいけない理由 ~年賀状のタブーに注意

年賀状には句読点を用いてはならないという記事を以前書きましたが、今回は「去年」という言葉を使ってはい

記事を読む

「了解しました」は失礼だから「承知しました」という表現を使うのがビジネスマナーだと習いました。本当ですか?

ビジネスマナーの教室や本では「了解しました」という言葉は、上司や先輩など、目上の人に使ってはいけない

記事を読む

「一段落(いちだんらく)」の誤読に注意 ~「ひとだんらく」と読んでいませんか?

「作業が一段落したら休憩しよう」という風に使われる「一段落」。誤読されることの多い漢字なので、しっか

記事を読む

他を蔑むことが差別化なのだとすれば。

自分の父も商売人でした。 決して他のお店や、誰か他の人の悪口を言うこともありませんでした。自分

記事を読む

ご静聴とご清聴の違いについて ~ご清聴ありがとうございました

講演[/caption] 最近、人前で話をするときに「コナン君のモノマネをしまーす」と言って、「

記事を読む

ブログを書き続けることは、心配りの技術を磨くことなのかも

確かにtwitterやFacebookの方が気軽に書きやすく、反応も得られやすいとは思うのです。それ

記事を読む

no image

one of 複数形になってしまった、僕が見えていますか。

「売り」に走ったら、見透かされると思うのです。 twitterやfacebookで多数の人を対象と

記事を読む

no image

質問は、相手の心に自分を置くということ。

これからもお願いしますは自分に関心を向ける言葉。 これからも楽しみにしていますは相手に

記事を読む

腹ぺこさんの定期券。

新開地駅近く、メトロ神戸の「らーめん味道場」さん。 原価は低く、されど腹ぺこさんには魅

記事を読む

「ご賞味ください」は使ってはいけない言葉 ~「お召し上がりください」の意味と使い分け

飲食店や土産屋さんで「どうぞご賞味ください」と言いながらお客様に商品や試食品を提供している場面を見か

記事を読む

Google


▼よく読まれている記事▼


  • 西端 康孝 / コピーライター・歌人・川柳家

    コトバノを運営している神戸のコピーライター西端です。川柳や短歌で日常を綴る短歌と川柳とマカロニとというブログや徒然に毎日を表現する川柳をこよなく愛する明石のタコというブログもやっていますので、良かったら遊びにきてください。書いたり取材したり講演の仕事も承っています。
PAGE TOP ↑