夕立は馬の背を分ける ~雹(ひょう)と霰(あられ)の違いについて
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140文字で変わる表現力 ことわざ, 夕立は馬の背を分ける, 雹と霰の違い
梅雨明けのニュースが届き始めると、いよいよ夏本番ですね。
この時期に時々、雹(ひょう)が降るニュースを耳にすることがあります。雹(ひょう)と霰(あられ)の違いは気象庁のホームページのよると下記の通り。
「あられ(霰)」とは、雲から落下する白色不透明・半透明または透明な氷の粒で、直径が5mm未満のもの
「ひょう(雹)」とは、積乱雲から降る直径5mm以上の氷塊
大きさで区別することもそうなのですが、雹は積乱雲(入道雲)から降ってくるというところに要チェック。これだけの大きな氷の塊を作るためには強い上昇気流を伴う雲、つまり入道雲でなければ出来なくて、この時期に発生する入道雲だからこそ雹は降ってくるということです。
パイロットたちの間でもこんな風に言われてるんだそうですよ。
「美しさに誘惑されても、絶対に近付くな」
引用元:JAL – コックピット日記
夏の夕立、入道雲。
雷や雨雲の気配には、皆さんもどうぞご注意ください。
夕立は馬の背を分ける
夕立は馬の背を分けるとは、雨が馬の背の一方では降り、他方では降らないさまを表現していることわざ。つまり、夕立の降り方が局地的であることを示しています。「夕立は馬の背を分けるという言葉があるけれど、駅前では降っていたのに、この周辺は全然降ってないねぇ」という使い方をします。
毎年、夕立の季節になると使ってみたいなぁと思うのですが、雨男の僕はどこに行っても雨に見舞われてばかり。「あっちでは降ってるけど、こっちでは降っていない」という状況に遭遇することがなく、なかなか使う機会がありません…。
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