日本語の雑学:「鳩」はクーと鳴き「鴉」はガーと鳴く、「蚊」はブーンと飛ぶのが漢字の由来
公開日:
:
最終更新日:2014/09/16
140文字で変わるコミュニケーション 字源, 由来, 雑学
以前「アンデスメロン」という名称は実はダジャレだったということを紹介しました。
アンデスメロンの名前の由来 ~アンデス産ではなくダジャレだった | コトバノ
また、日本語の雑学! 一から十までを声に出して読むときに起こる不思議現象とは?や日本相撲協会の住所は日本人ならどうしても間違えやすい漢字であるという雑学という話題も紹介しましたね。口承されるものもあれば形からおこった文字もあり、その意味の発生や過程で今となっては興味深いものとなった日本語の雑学もたくさんあります。今日はそんな日本語の雑学から「鳩(はと)」「鴉(からす)」「蚊(か)」「猫(ねこ)」という字の由来について紹介してみます。
日本語の雑学:「鳩(ハト)」「鴉(カラス)」「烏(カラス)」という字の由来について
鳩(ハト)という字は中国由来。動物の鳴き声というのは言語圏によって聞こえ方も違うそうですが、どうやら同じアジアに住む私たちはに大きな違いはないようです。鳩の鳴き声を思い出して想像してみてください。
鳩(ハト)はクックックと鳴くから鳥の横に「九」という字を用いるのが字源
鳩(ハト)の鳴き声はクックック、だから「九」という字が部首になっているのが字源であるというわけです。同様にカラスの鳴き声も想像してみてください。どんな風に頭の中に響いてくるでしょうか。
鴉(カラス)はガーガーと鳴くから鳥の横に「牙(ガ)」という字を用いるのが字源
鴉という字も同じ考え方。カラスの鳴き声がガーガーなので「牙(ガ)」という字を用いるようになったわけです。また同じカラスでも「烏(カラス)」という字は音ではなく、カラスの姿を字源としています。カラスは真っ黒なので目が何処にあるのかわからない、ならば「鳥」という字から一本線を取ってしまって(目にあたる部分を奪ってしまって)烏という字にしようと成り立ちました。
日本語の雑学:「蚊(カ)」「猫(ネコ)という字の由来について
ここまでの考え方と同じような考え方になりますが「蚊(カ)」は鳴くのではなく、ブーンと飛びますね。蚊はそのブーンと飛ぶ様子が字源になります。
蚊(カ)はブーンと飛ぶので「文」という字が虫の横に来る
また、猫(ネコ)という字はケモノ編の横に苗(ナエ)があります。苗という字は中国語で「ミョウ」と発音するので、これもやはり猫の鳴き声を字源としていることがわかります。
猫(ネコ)の字の中にある「苗」の中国語読み「ミョウ」が猫の鳴き声を表している
漢字の成り立ちを学ぶとき、私たちは一番最初に「山」や「川」というモノの形を由来とするものから覚え始めるため、意外に「音」を由来とするものを知らないことが多いようです。日本語や表現力に興味関心を持つには、こんな雑学から始めてみるのも良いかもしれませんね。
▼関連の深いこちらの記事もどうぞ▼
関連記事
-
-
百冊の教科書に書かれている正論よりも、「しんどかったね」のたった一言が心を溶かすこともある。
「言ってることは正しいと思うんだけど、なんか、疲れるんだよね」と評されてしまう人がいます。 ど
-
-
年賀状に「去年」という言葉を使ってはいけない理由 ~年賀状のタブーに注意
年賀状には句読点を用いてはならないという記事を以前書きましたが、今回は「去年」という言葉を使ってはい
-
-
雪は音もなく降るのに「雪やこんこ霰(あられ)やこんこ」と歌になっている理由は何故か
日本の童謡『雪』。この歌の「雪やこんこ霰(あられ)やこんこ」という歌い出しは馴染みが深いところですが
-
-
よその家でご馳走になるときは「おかわり」をしなければいけない理由
ご飯[/caption] よその家でご飯のおかわりをお願いするときは、一口分だけご飯を残して
-
-
「活を入れる」か「喝を入れる」か ~入るのは活、出すのは喝!
京都南禅寺![/caption] 日曜日の朝の旋律。 サンデーモーニングという番組に流
-
-
2019年の松の内はいつまで ~関西と関東で異なる「松の内」の期間と「寒中見舞い」を送る時期と
正月の松飾をしておく期間のことを松の内といいますが、地域によって、その期間は異なるようです。
-
-
お得情報は売る側がお得だということを、もう、お客様は知っている。
「アンケートだ、アンケートをとるのだ!アンケートにメールアドレスを書いてもらえ、そしたら後日、ごそー
-
-
ツッコミを意識した言葉の選び方が会話を生み出す、その実践
新しいクラス、職場、組織。最初はお互いのことがよくわからないなかで、次第に自分の居場所を見つけていく
-
-
末長く二人の幸せを祈ってはいけない理由 ~長いと永いの違い
結婚式でピアノの演奏を頼まれたことがあります。 ピアノ演奏[/caption] 演奏直
-
-
書いている文章の意図が相手に伝わらないときに使いたい、「たとえば」の力。
資料などを作っているとき、文字が勝ちすぎないよう、相手にわかりやすいよう、図やグラフ、写真といったア